室屋義秀:ワールドチャンピオンを目指して

ホームレース2連覇を達成した日本人トップパイロットが目標を語った

Yoshi thrills the fans

メディアからの注目とファンからの声援が大きなプレッシャーになるホームレースで、優勝するのは例外的とも言える素晴らしい結果だ。よって、ホームレース2連覇は偉大な功績と言える。Red Bull Air Raceでもホームレースで2連覇以上を成し遂げたパイロットは、2017シーズン第3戦千葉まではたった3人しかいなかった。

その3人とは、ホームレース2勝のマイク・マンゴールド(2004シーズン・レノ、2005シーズン・サンフランシスコ)、カービー・チャンブリス(2006シーズン・サンフランシスコ、2008シーズン・デトロイト)と、ホームレース3勝のポール・ボノム(2006シーズン・ロングリート、2014 / 2015シーズン・アスコット)だった。そして、2017シーズン第3戦千葉でホームレース2連覇を成し遂げた室屋義秀はこの "エリートクラブ" 4人目のパイロットになった。

2017シーズンの室屋は絶好調だ。ここまでの3戦で2勝を挙げている室屋は、現在総合首位に立っている。第3戦千葉で優勝が決まったあと、コックピットから降りた室屋は明らかに感情が高ぶっているようだったが、すぐに全員に感謝の意を述べた。「チーム、家族、スポンサー、そして日本での開催実現に尽力して頂いた運営委員の皆さんに感謝したいと思います」と語った室屋にとって、ホームレースは大きな意味を持っている。「日本には大勢のファンがいらっしゃいます。ここ3年でその数は飛躍的に増えました。もちろん、大きなプレッシャーになりますが、同時に大きな助けにもなっています。9万人の大声援が追い風になってくれました」

 

かつてポール・ボノムが語ったように、ホームレースは簡単ではない。パイロットはフライトだけに集中したいからだ。レース後の室屋もボノムの意見に賛同していた。「ホームレースはパイロットにとってやりやすい環境ではありません。メディアとファンに対応する必要があるからです。もちろん、それも私の仕事のひとつですが、集中力を維持するのが非常に難しくなります。ですが、今回は集中力を保つことができましたし、すでにその方法も把握しているので、来シーズンも問題ないでしょう」

現在室屋は30ポイントで総合首位に立っている。マルティン・ソンカも30ポイントだが、室屋の優勝回数が2回なのに対し、ソンカは1回のため、室屋が首位に立っている。そしてこの2人を追うのが7ポイント差で3位につけている2016シーズンの覇者マティアス・ドルダラーだ。前回、第3戦終了時点で2人のパイロットがポイント数で総合首位に並んだのは2015シーズンのことで、この時はポール・ボノムが首位、マット・ホールが2位だったが(共に25ポイント)、最終的にボノムがこのシーズンの王者になった。しかし、室屋はまだそこまで先のことは考えていないようだ。「まだ5戦ありますので、パイロットが勝ち取れるポイントはまだ沢山残っています。シーズンは始まったばかりですが、このペースを維持して残り全戦でファイナル4に進出できれば、シーズン終盤に好位置につけているでしょう。どのレースでも安定した結果を残すこと、これがチームの目標です」

 

「ワールドチャンピオンになれると思っています。あとはトレーニングとフライトを重ねていくだけです。自分たちの戦術は変えません。今シーズンに王座につける可能性はありますが、もし逃しても、来シーズンまた続けるだけです。ワールドチャンピオンになる日が来るまで歩みを止めるつもりはありません」

 

■Information

室屋選手がホームレース 2年連続優勝の快挙を成し遂げた「レッドブル・エアレース2017千葉」のレースレポート記事はこちら>>

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