新チームについて語るボルトン

マスタークラスへのフル参戦を果たしたチリ人パイロットがチームを評価した

Cristian Bolton is flying high

2016シーズン終盤2戦から急遽マスタークラスに昇格することが決定したクリスチャン・ボルトンは、自分をサポートするチームを編成する必要に追われた。これを受けて、ボルトンはこのオフシーズンを使って、初のマスタークラスフル参戦に向けてチームを成長させることに尽力したが、2017シーズン開幕戦アブダビはその努力が実り、ラウンド・オブ・8進出を果たした。ボルトンはチームをどう感じているのだろうか?

2017シーズンのクリスチャン・ボルトンは昨シーズンに引き続き、ダイアン・ローレンスにチーム・コーディネーターを任せている。ローレンスは2014・2015シーズンでポール・ボノムを支えてきた人物だ。しかし、ボルトンはこの開幕戦で、テクニシャンのマルコ・ドラゴジェとレース・アナリストのロドリゴ・トーレスの2人をチームに新たに加えた。

航空メカニックであるドラゴジェはチーム最年少だ。ボルトンはドラゴジェについて「彼はとてもエナジーに満ちた人物で、多くの経験をチームにもたらしてくれている。このスポーツに欠かせない複合素材や電子制御コンポーネントに対する知識を豊富に持ち合わせている。開幕戦アブダビも素晴らしい仕事をして、レーストラックの要求通りのセッティングを施してくれた。Edge 540 v2はチームにとって新しい機体なので、これから学習していくべき部分もあるが、マルコの仕事には満足している」と評価している。

ドラゴジェの仕事ぶりについては満足しているものの、闘争心の強いレーサーのボルトンは、常に機体性能の向上を望んでおり、今後もドラゴジェに多くの作業を求めていくつもりだ。ボルトンは「空気抵抗を低減し、スピードを高めるために機体の外装パーツを全て見直す必要がある。アブダビでは他のチームと比較して30km/h近くトップスピードが劣っていたので、レーストラックでの速さを維持することが困難だった。第2戦サンディエゴに向けて小さな変更をいくつか加えるつもりだが、機体が万全の状態になるのは第4戦ブダペストになる。現時点ではライバル勢に遅れを取っているが、追いつけるはずだ」と説明する。

Cristian Bolton Racingのテクニシャンを務めるドラゴジェ (c)Photo: Balazs Gardi/RBAR

航空エンジニアのロドリゴ・トーレスは、ボルトンが理想的なラインを見出す作業を助けている。ボルトンは「ロドリゴと仕事をするのは開幕戦アブダビが初めてだったが、彼の仕事ぶりは素晴らしかった! 彼はブラジルにいるパートナーと組んで優秀なトラック解析ソフトウェアをデザインしたので、正しいラインをフライトするためのアプローチが良くなった。ラインの分析はレースウィークエンドを通じた戦略のカギとなる部分で、決勝レース日に向けて多くの時間を費やして最適解を見出さなければならない。アブダビの7位入賞という結果は彼がチームにとっていかに重要な存在かを物語っている。また、個人的には素晴らしいチームに成長していると感じている。分析作業における意見交換や、それぞれの経験を活かして最適解を見出していったプロセスは満足できるものだった」と振り返っている。

レース戦略について議論するロドリゴ【写真左】とボルトン【写真右】 (c)Photo: Balazs Gardi/RBAR

ローレンスは、ボルトンが昨シーズン終盤にマスタークラスへ昇格した時からチームに参加しているが、彼女はチームにとって不可欠な存在であり、ボルトンも大いに頼りにしている。ボルトンは「ダイアンがチームボスだ。彼女は素晴らしい女性で、彼女の安定した仕事と献身があるからこそフライトに集中できている。レースでの豊富な経験を持つ彼女と共に働けることを光栄に思っている。彼女は様々な面でチームを導いてくれているパーフェクトな存在だ」と評価している。

ボルトンが「ダイアンはチームのボス」と語るほど、彼女はチームにとって欠かせない存在 (c)Photo: Balazs Gardi/RBAR

ラウンド・オブ・8進出を果たした開幕戦アブダビはボルトンにとって素晴らしいシーズンの滑り出しとなった。時間をかけてこの結果を振り返ったボルトンは、今後のレースでファイナル4進出を果たすためには何が必要かを理解している。ボルトンは次のように締めくくっている。「チーム全員が開幕戦アブダビの結果に満足している。チームの目標は全レースでラウンド・オブ・8に進出することなので、そのためにはチームワーク、速い機体、パイロットの安定したパフォーマンスという3点を伸ばしていく必要がある。この3点を上手く伸ばしてまとめていくことができればファイナル4への進出はもちろん、優勝も可能になるだろう。このチームはいずれ優勝を手にするはずだが、今は競争力の高いチームに成長することを目指している。それがクリアできれば、結果は自ずとついてくるだろう」

 

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