マット・ホール

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過去2シーズン連続でRed Bull Air Race World Championship総合2位を記録した、安定感と粘り強さで知られるオーストラリア出身のマット・ホール。これまで以上のハードワークと共に2017シーズンの総合優勝を狙っているが、ホールが率いるチームにはひとつの大きなチャレンジが待っている。

祖父と父もパイロットだったホールはオーストラリア国内トップレベルのパイロットとして知られている。15歳でグライダーのソロフライトを成功させたホールは、18歳でパイロットライセンスを取得したあと、これまでに様々な航空機で計5,500時間以上の飛行時間を記録してきた。オーストラリア空軍中佐として数々の優秀な成績を収めた元軍属のホールは、同軍の年間最優秀戦闘機パイロット賞を受賞した経験があり、エリートパイロット育成担当も担当していた。また、オーストラリア人唯一のRed Bull Air Raceパイロットのホールは、国際レベルのエアロバティックスも経験豊富で、オーストラリア選手権でアドバンスクラス優勝、フリースタイルクラス優勝、アンリミテッドクラス2位を記録している。また、2015年にはその航空界への貢献が認められ、パイロットのためのオーストラリア・リヴァリ・カンパニーから、オーストラリア200周年記念賞が授与された。

Red Bull Air Race World Championshipデビューとなった2009シーズン、ホールはルーキーパイロット初の表彰台を記録し、総合3位の好成績を記録した。また、2015シーズンには2勝を挙げ、シーズン最終戦まで王者ポール・ボノムを追い詰めたが、5ポイント差でボノムに届かず、惜しくもワールドチャンピオンの座を逃した。

2016シーズンのホールは古傷の再発など様々な不運に見舞われてシーズン序盤を不調で終えたが、その後は見事な復活を果たし、4戦連続でファイナル4へ進出。ブダペストで3位、アスコットとラウジッツで優勝と、素晴らしい結果を次々と残したホールは、総合首位に立っていたマティアス・ドルダラーに最後までプレッシャーをかけ続けたが、前半の不調が響き、シーズン最終戦を迎える前に総合2位が確定。2シーズン連続でワールドチャンピオンを逃した。

テクニシャンのエリック・シースラー、アナリストのピーター・ウェゼンビーク、2017シーズンに向けて新加入したコーディネーターのアンドリュー・マスグローブ、そしてホールの4人で構成されるチームは、多忙なオフシーズンを過ごした。2016シーズン終盤、MXS-Rに問題が発見されたことで最終戦ラスベガスに出場できず、新機体の導入が唯一の解決策だという結論に落ち着いた彼らは、Edge 540 V3と共に2017シーズンに挑んでいる。

ホールは2017シーズンを戦ううえで次のようにコメントしている。「2016シーズンは色々と難しかった。おそらくハードワークをし過ぎたのが原因だ。2017シーズンはMXS-RからEdge 540に乗り換えたので、越えなければならないハードルがいくつかある。シーズンを通じて学んでいくことになるので、機体のポテンシャルを引き出そうとする努力の中で、いくつかの問題に直面するはずだが、チームはまとまっており、速い機体に仕上げようというモチベーションは高い。2017シーズンは楽しみながら、新機体とチームを上手く連携させたい。シーズン終了時には優勝争いに加われるようになりたい」